観光対策の変革期

皆さん、こんにちは。悠悠北海道の高橋です。
10月号のテーマは「観光対策の変革期 Vol.158」です。
(*このメールマガジンは、悠悠北海道のクライアント様向けの月次の報告を兼ねています)

<北海道の秋、始まる>
あっという間にススキの穂が広がり、北海道に秋の気配が訪れました。大雪山系では紅葉がピークを迎えています。まもなく初雪の便りも届く頃です。

<今夏のインバウンド動向>
今夏のインバウンドは、関西・関東に流れました。大阪万博と世界陸上の影響は大きく、北海道では団体客の減少が明暗を分けました。
今後はこの傾向が続き、団体旅行は減少、個人客旅行(FIT)は確実に増加していく見込みを誰もが感じています。具体的にすべきことをこのメルマガに書き続けています。

<直行便の現状と課題>
8月の北海道への直行便は1日に40便を超えました。
9月も35便/日と健闘していますが、内訳は次のとおりです。
・格安のLCC:28便/日(約8割)
・レガシー(Hull Service)キャリア:7便/日(約2割)
  中国3便、韓国2便、台湾1便、タイ1便
  *全て新千歳空港発着
高額ユーザーの集客には、羽田空港経由の旅まえ対策が必要です。

<トレッキング人気と新たな観光素材
全国的に健康志向、自然体験志向、目標達成志向が進行中。
特に40代~60代のトレッキング人気が高く、女性が多い傾向です。
インバウンドでも同様の傾向があります。
・韓国・中国:山岳信仰
・欧米豪:トレッキング文化
日本のトレッキング、登山は、山小屋や宿泊施設、ロープウェイなどの利便性が評価され、人気上昇中です。

さらに、北海道ならではの観光素材として:
・トレッキング、登山、カヌー、オフロードバイク、サイクリング
・アイヌ文化、縄文文化
・北海道の開拓史、森林鉄道跡、ニシン漁や炭鉱の歴史、北洋漁業の歴史
・北海道のグルメ、食材
・温泉
これが自然体験、文化体験とつながり、新たな話題として注目されています。

<観光は「ヒト産業」へ>
観光は5年後の15兆円産業へと成長します。
これは、自動車、半導体、スポーツ産業と同規模で、農業9兆円や漁業1.4兆円を大きく上回ります。

観光は、体験型の人気で「コト」ではなく「ヒト」を呼び寄せ、「ヒト」が案内する産業です。
従来の1泊型・代理店経由の「人数産業」から、滞在型・ダイレクトな「ヒト産業」への転換が進みます。

<サービスの数値化と拡張力
魅力的なサービスを提供するには、ヒト対ヒトのサービスを数値化して立証することが重要です。自然のフィールドはあるのに、団体中心の観光戦略のためガイドが不在・極端に少ないことへの対策が急務です。
インフルエンサーや海外メディアの招聘を続けてもヒト対ヒトのサービスが成立しなければ無意味です。

ガイドが感動する魅力ポイント、ワクワク感を伝えましょう。まだ、ガイド利用市場は1割に満たないのですが、ガイドの発信は自然体験派には魅力的なメッセージになります。
例えば、10人のガイドで60人のツアーを作る意欲と実行力が鍵になります。参加者の口コミが2倍に3倍に広がることで、大きな変革期を迎えます。

<今後の戦略と課題>
国のDMO要件はより細かく、収益性が求められるようになりました。
インバウンド客は今後5年で1.5倍に増加する見込みです。
ピーク期(2月・8月)に増やすのはすでに困難なため、閑散期やピーク前後月に集客をシフトする必要があります。
つまり、これまでとは異なる発信が必要です。

<WEB対策の重要性>
皆さんの持つ魅力を、確実に届けましょう。ヒト観光での情報とは「現場情報」であり「タイムリー情報」です。インバウンドに向けては「リージョン対策」を無視できません。
北海道の観光情報は、悠悠北海道の海外サーバがリージョン対策と中国対策をクリアしています。悠悠北海道では、国別サーバ対策、キーワード対策、AIO対策が可能です。

英語や中国語のページが「ある」だけでは全く不十分。「見られているか?」「問い合わせが来ているか?」「売れているか?」 これが本当の課題です。

今月もよろしくお付き合いください。 


2025年10月のTaka’s Log 「観光対策の変革期」

 1、東アジアからは放っておいても来る は本当か?
 2、熊は出ますか? 見られますか?
 3、新免税制度の概要「リファンド方式」について
 4、固定概念や常識の打破
 5、悠悠北海道の9月データ


*地域消費を増やすまち歩きのトラベラーが求める「より高度なモノサービス、コトサービス、ヒトサービス」が見えるデジタルマップを準備しませんか。
*掲載についてはお問い合わせください)。

2025.10.08
シーダースコミュニケーションズ株式会社

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